インフルエンザワクチン予防接種には、希望者が各自受ける任意接種と、法律に基づき行政が主体となって実施する定期接種があります。
2024年度のインフルエンザワクチン接種を2024年10月1日から開始します。
本年度は従来の不活化インフルエンザウイルスワクチンに加え、新たに経鼻弱毒生インフルエンザワクチンを選択いただくことも可能です。
■対象
不活化ワクチン:生後6か月以上すべての方(高齢者インフルエンザ(定期接種)対象者を除く)。
経鼻弱毒生ワクチン:2歳以上~19歳未満
■料金
不活化ワクチン:3850円(税込)
経鼻弱毒生ワクチン:8800円(税込)
■接種回数、接種量
不活化ワクチン
年齢 | 接種量 | 接種回数 |
---|---|---|
生後6か月~3歳未満 | 0.25ml | 2回 |
3歳~13歳未満 | 0.5ml | 2回 |
13歳以上 | 0.5ml | 1回 |
※お子様は母子手帳をお持ちください。
経鼻弱毒生ワクチン
年齢 | 接種量 | 接種回数 |
---|---|---|
2歳~19歳未満 | 0.2ml | 1回 |
※お子様は母子手帳をお持ちください。
高齢者インフルエンザ予防接種は2024年10月7日より開始となります。
■対象
■料金
2500円
■接種回数
1回
当院のインターネット予約システムから予約をお取りになる方は、" インフルエンザ予防接種 " あるいは " 定期受診+インフルエンザワクチン接種 "を選択されるか、当院までお電話(042-736-7720)おかけください。
※原則として ” 定期受診+インフルエンザワクチン接種 “ でのインフルエンザワクチン接種の予約は当院に現在定期的に通院されている方に限定させていただきます。それ以外の方は “ インフルエンザ予防接種 ” を選択してください。
なおインフルエンザ予防接種はワクチン入荷状況にあわせて、インターネット予約システムの予約枠を開放しますので随時、予約システムでの空き状況を確認していただくか、LINEでも予約開始、再開のお知らせを行いますのでLINEのお友達登録も併せてご利用ください。
(高齢者インフルエンザワクチン接種者以外の方)
院内混雑を避けるため、可能な限り、予診票をダウンロード、印刷*(高齢者インフルエンザワクチン接種者を除く)していただくか、事前に受付にて予診票を入手いただき、あらかじめご記入の上、受診日当日、ご来院いただきますようお願いいたします。
任意接種不活化ワクチン用
(高齢者インフルエンザワクチン接種者の方)
*町田市の高齢者インフルエンザワクチン予防接種を受けられる方は、予診票は受付でのみ準備しております。
事前にお立ち寄り可能な方は、入手の上ご記入いただき持参していただくか、当日でもご記入いただけます。
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは、病原性を極力弱くしたインフルエンザウイルスを鼻腔内に噴霧することで接種するワクチンです。
注射ではありません。
2003年にアメリカで初めて承認され、2023年4月までに、36カ国と地域で使用が認められており、日本でも今年度から使用が始まります、A型インフルエンザウイルス(A/H1N1とA/H3N2)とB型インフルエンザウイルス(B/Victoria系統)の3種類に対応しています。
Q1: 痛みはありますか?
A1: 注射ではなく、鼻腔内にスプレーするだけなので痛みがなく、子どもにも受け入れられやすいです。
Q2: 接種の対象は?
A2: 年齢: 2歳から19歳未満に適応があります。
Q3: 注意の必要な人は?
A3: 重い喘息の既往があり喘鳴を繰り返す人、現在も喘息発作を発症している人、その他、免疫不全者、妊婦、ゼラチンアレルギーがある人には経鼻ワクチンは推奨されません。
また卵、鶏肉に対してアレルギーがある人も注意が必要です。
Q4: 接種出来ない人は?
A4:
Q5: 痛みがないこと以外に経鼻生ワクチンのメリットは何ですか?
A5: このワクチンは、弱毒化されたインフルエンザウイルスが鼻咽頭部で増殖することで局所免疫(IgA)および全身の液性・細胞性の免疫を誘導する仕組みを利用しており、より自然な感染に近い免疫を体内で作り出します。
そのためインフルエンザの株が違っても発症を軽症化させる効果が期待でき、従来の注射型の不活化ワクチンと同じ1シーズンの持続期間であっても、その予防効果はより長く持続するともいわれています。ただし、日本小児科学科の提言では、国内外の臨床試験において従来の皮下注射による不活化インフルエンザワクチンと経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの明確な優位性までは示されておりませんので、今後の調査検討が待たれます。
Q6: 副反応はありますか?
A6: 主な副作用には鼻づまり、鼻水(59.2%)、咳(10%以上)などがあります。発熱、だるさ、インフルエンザ様の症状も10%未満ですが報告されています。
Q7: 接種方法
A7:左右の鼻腔内にそれぞれ1回ずつスプレーします。
日本では1シーズンに1回だけの接種となります。
Q8: その他の注意事項は?
A8: 本ワクチンは弱毒化したウイルスを用いるため、接種後、しばらくは飛沫や接触で周囲の人にうつる可能性があるので注意が必要です。とくに授乳婦や、免疫力の弱っている人が身近にいる場合は注意が必要です。またアスピリン以外の解熱剤の使用と脳炎・脳症との関連性を示す報告があるので、避ける必要があります。
当クリニックでも今シーズンから、本ワクチンの接種を開始します。
ただし本ワクチンは在庫調整が必要となりますのでインターネット予約は受け付けておりません。
必ず受付スタッフに直接申し出ていただくか、お電話で予約をお取りになりますようにお願い申し上げます。
風邪に引き続き肺炎に羅患して亡くなる高齢者が増えています。
インフルエンザワクチンだけではなく肺炎球菌ワクチンを接種しておくことで肺炎による入院や死亡の可能性が非常に低くなります。1回接種で5年以上は有効です。
23価肺炎球菌ワクチンは2016年4月1日から、特定の年齢の方のみが、公費の助成対象となっています。但し、公費の補助は、1回のみです。
水痘ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビゲン」)に加え、新しい帯状疱疹ワクチン(乾燥組み換えサブユニットワクチン「シングリックス」)の接種可能となりました。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は多くの人が子供のときに感染、発症する水疱瘡(水ぼうそう)のウイルスが原因で発症する病気です。水疱瘡が治ったあともウイルスは体から排除されずに、体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが神経を伝わって皮膚に出てきて、水疱瘡でみられるような水疱をつくることで発症します。帯状疱疹が発症すると、皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みがあらわれます。帯状疱疹は高齢者で発症することが多く、発症率は一生を通して、3人に1人がかかることも言われています。
また帯状疱疹自体で問題になるのは皮膚症状が治ったあとも、一部の方で神経の痛みが続き、長い期間、苦しむことです(3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛:PHNと呼びます)。痛みは強く、「刺すような痛み」や「焼けるような痛み」とも表現され、数年にわたり痛みが続き、50歳以上で帯状疱疹を発症した人の約2割がPHNになるともいわれ、高齢者ほどリスクが高いため、日常生活の自立性も損なう深刻な問題となります。
帯状疱疹は一回かかったら、再度かかる可能性は低いともいわれていましたが、日本では高齢化が進んでいることから免疫が弱まって2回、3回目の発症も散見されること、また小児への水痘ワクチン接種が浸透したため、高齢者がウイルスに触れる機会が減り免疫が落ちることで帯状疱疹の発症率が高まっていることが危惧されています。
このような帯状疱疹の予防について、50歳を過ぎたら、帯状疱疹の予防接種(帯状疱疹ワクチン)を受けることができます。
これまで帯状疱疹ワクチンは水疱瘡の予防にも使われている水痘ワクチンが使用されておりましたが、2020年1月に新しい帯状疱疹ワクチンであるシングリックスが日本でも使用できるようになりました。新しいワクチンはリコンビナント(組み換え)の新しいワクチンで、その有効性の高さから世界的に注目されています。
従来のワクチンは生ワクチンのため、他のワクチンを接種する場合、27日以上間隔をあける必要がありましたが、新しいワクチンは不活化ワクチンで、6日以上あければ他のワクチンを打つことが可能であり、免疫抑制をきたす治療を受けている方も接種可能です。
帯状疱疹予防効果も従来のワクチンは60歳以上の方で帯状疱疹発症率は51.3%減少効果がみられたと報告されていますが、新しいワクチンのシングリックスでは50歳以上で97%、70歳以上でも90%の予防効果があるとの報告があり従来のワクチンより予防効果が高いと考えられます。シングリックスの安全性ですが、接種後7日以内に注射部位の腫れ、痛みが多くの方に現れますが、それら副反応の多くは軽度~中等度、3日以内で治まります。
従来のワクチンは1回接種になりますが、シングリックスは2回(2か月間隔)の接種が必要で、接種費用が高額となりますが、予防効果の高さには注目するところがあります。帯状疱疹の予防接種をご検討中の方は、お気軽にお問合せください。
決められた期間内に受ければすべて無料です。
1歳未満(標準は生後5カ月から8カ月)今年から集団ではなく個別接種になりました。
生後4カ月から7歳6カ月未満で初回3回、追加1回の4回)
生後2カ月から5歳未満。接種開始時期により接種回数は異なります。詳しくは窓口にお尋ねください。
2回接種:I期1歳以上2歳未満、II期5歳以上7歳未満かつ小学校就学前1年間(定期の他に、2歳以上6歳未満で一度も受けていない場合、6歳以上19歳未満で1度も接種していない場合も無料で受けられます)
1歳から3歳未満、3カ月以上の間隔(標準的には6カ月から12カ月の間隔)をおいて2回
I期は生後6カ月以上7歳6カ月未満で1週間から4週間の間隔をあけて2回接種した後3回目は追加として1年後に接種する。II期は9歳以上13歳未満で1回接種。
但し一時厚労省の通知により積極的接種を控えていた方を対象に平成7年4月2日~平成19年4月1日生の方は20歳になるまでに無料で接種が受けられます。
11歳以上13歳未満で1回接種
現在接種中止ではなく、積極的な接種の勧奨を差し控えることになっています。希望があれば、対象の小学6年から高校1年の女子に3回接種しています。
2016年10月から定期化されました。
生後2ヶ月から3回接種します。
今のところ自費です。
(すべて税込み)
当クリニックでは、2024年度の新型コロナワクチン接種を以下の通り実施いたします。
当院では2024年3月までに行われた特例臨時接種において当院での接種に使われていたファイザー社製のmRNAワクチン(コミナティー)に加え、新たに武田薬品の組み換えタンパクワクチン(ヌバキソビッド筋注)も選択いただけることといたしました。
予防接種法の規定による定期接種対象の方は、接種費用の一部が公費負担となります。
■対象
65歳以上の方
60歳以上で基礎疾患を有する方 (ただし基礎疾患を有する方に該当するのは心臓、腎臓又は呼吸器の機能に障がいがあり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な方です)
※なお、新型コロナワクチンの定期接種・任意接種を受ける際は、接種券は使用しません。また、2024年3月31日までに送付された新型コロナワクチンの特例臨時接種の接種券、予診票は使用できません。
■費用
2500円
■接種回数
1回
■予約方法
クリニック窓口、お電話、インターネット予約のいずれかの方法でご予約できます。
当院定期通院中の患者様は、当院定期診察時に接種いただくことも可能ですが、診察予約をお取りになる際に必ず定期診察時の接種をご希望の旨お申し出下さい。
定期接種、任意接種ともに予防接種のみをご希望の方で、インターネット予約でご予約をお取りになる場合は、“インフルエンザ以外のワクチン” でご予約をお取りください※。
※ただし、インフルエンザワクチンとの同時接種をご希望の場合は、インターネット予約ではなくお電話あるいは直接窓口でお申し込みください。
■対象
上記記載の定期接種対象外の方で、接種をご希望される方。
(ただし現時点では12歳未満の方の接種は当院では行いません。)
■費用
16,000円(税込)
■接種回数
1回
■予約方法
定期接種と同様、窓口・お電話・インターネットでの予約が可能です。
当院では2024年/2025年シーズンの新型コロナウイルスワクチン定期/任意接種から組み換えタンパクワクチンであるヌバキソビッド筋注を選択いただけるようなりました。
mRNAワクチン接種に対し懸念をお持ちの方にもご選択いただける非mRNAタイプのワクチンになります。
ヌバキソビッドには新型コロナウイルスが人に感染する時に重要な働きをするタンパク質(スパイクタンパク質)が含まれています。
加えて、免疫機能を補助する成分(アジュバント)が含まれており、これらにより、スパイクタンパク質を持っている新型コロナウイルスの感染から身を守ります。
このような組み換えタンパクワクチンに分類されるワクチンとしてはB型肝炎ウイルスワクチン、インフルエンザウイルスワクチン、帯状疱疹ワクチンですでに承認実績があります。
またヌバキソビッドは日本を含む、世界40か国で承認を得て、日本では35万回、世界では100万回の使用実績があります。
ファイザー社製mRNAワクチン(コミナティ)と同様に
65歳以上の方
60歳以上で基礎疾患を有する方 (ただし基礎疾患を有する方に該当するのは心臓、腎臓又は呼吸器の機能に障がいがあり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な方です)
定期接種対象外の方で、接種をご希望される方。
(ヌバキソビッド任意接種は12歳以上の方に限定します。)
過去に新型コロナウイルスの接種歴がない方
1回あるいは2回接種
(製薬会社推奨の2回接種、つまり1回目接種の4週間後に2回目接種を行うことを選択することも可能です。ただし定期接種で公費負担を受けられるのは1回のみです。)
新型コロナワクチン接種歴がある方(前回接種のワクチンの種類にかかわらず)
1回接種
(前回接種から6か月以上経過していれば接種できます。)
新型コロナワクチン接種の際に懸念される、副反応については、ヌバキソビッドと同グループの組み換えタンパクワクチンであるB形肝炎ウイルスワクチンでは重篤な副反応の報告がないことから、ヌバキソビッドも副反応が少ないことが考えられます。
実際ファイザーmRNAワクチンで接種後によく見られる副反応の、接種部位疼痛87% 発熱 17% 倦怠感 66%はヌバキソビッドではそれぞれ、接種部位疼痛 63%、発熱 10%未満、倦怠感 41%といずれも少ないことが報告されています。
mRNAワクチン接種で副反応が強かった人で、新型コロナワクチン接種には抵抗があるものの、感染が心配なためワクチン接種を希望するような方には適した選択と考えられます。受験を控えられたお子様(12歳以上)に新型コロナ感染症が心配なのでワクチンは打ちたいとは思っているけれど、副反応が心配な場合等にも適した選択肢となると考えられます。
当院で行う新型コロナウイルスワクチン定期接種/任意接種については、原則mRNAワクチンであるファイザー社のコミナティーを接種となります。
ヌバキソビッドは2人単位での接種となりますので事前の調整が必要となります。本ワクチンの接種をご希望される方はワクチン接種の予約をお取りになる際には必ず、必ず事前に受付スタッフにお申し出くださいますようお願いいたします。