パーキンソン病をご存じですか?
手が震え、体がかたくなる、動きが少なくなる、転倒しやすくなるといった症状を特徴とする、脳の中脳の黒質とよばれる部位のメラニン含有神経細胞が何らかの原因で障害され、それら神経から作られるドパミンという物質が足りなくなることで発症する病気です。
パーキンソン病はドパミンを補充する薬が多く開発されて、その治療も目覚ましい進歩をみせてきました。
脳神経の病気には不治の病の代名詞である神経難病が多いなか、パーキンソン病は医学の発展の恩恵を受け、きちんと診断治療をうければ天寿を全うできる病気の一つでもあります。
パーキンソン病と似た神経症状を示すパーキンソン症候群があります。
パーキンソン病と名前は似ていますが病気の発症原因が大きく異なるため、ドパミン補充治療の効果が乏しいことが多く、十分な治療効果が得られないことが多いのですが、パーキンソン症候群もさらなる悪化を防止するための対応や治療が可能なこともありますので、きちんと診断することはとても大切になります。
このように両者の正確な診断に努め、病気を見分けることは適切な治療を受けるためにも非常に大切なことなのです。
当クリニックでは患者様に適切な診療を受けていただけるように、神経内科専門医が神経学的な診察を行い、必要に応じて脳MRI検査、さらにはパーキンソン病の診断に有用である専門的な検査となるMIBG心筋シンチグラフィー、ドパミントランスポーター(DAT)シンチグラフィーそして脳血流SPECTなどの画像検査を受けていただきます。(画像検査は必要と判断されれば検査設備のある関連施設での検査を受けていただけるように手続きを進めます。)
これらの結果をもとに適切な診断と治療を開始します。
当クリニックでは院長と副院長(昭和大学脳神経内科名誉教授)が日本神経学会神経内科専門医として、専門外来をおこなっておりますので、パーキンソン病の専門的診療を受けていただくことが可能です。
東京都の難病指定医療機関の指定をうけており、難病指定医がおりますのでパーキンソン病の患者様が医療費の公的補助を受けていただきながら治療を受けていただくことも可能です。(補助を受けていただくには患者様ご自身での東京都への申請も必要となり、補助を受けられる金額はご家庭の収入により変わってきます。)
ご自身あるいはご家族の方々で、手の震えや体の動きづらさ、転びやすい等の症状を心配されている方がいらっしゃるようでしたら、まずはご相談いただければと思います。